赤:ミタンニ 緑:いっそう
いやぁ『夜の外側 イタリアを震撼させた55日間』、よかったですね~。
良かったですねー、観ましたよ6時間。休憩時間が短すぎるの、ほんまどうにかならへんかな。
なんか僕が観た劇場では休憩時間はそんなに短くなくて、一時間ぐらいあったんですけど。
ええ?こっちは15分ぐらいしかなかったで!授業の休み時間みたいな感じ。3時間授業を受けて15分のお休みでまだ3時間授業。
でも確かに現代イタリア史の授業で教材として出されても、良いくらいのやつではあったと思います。
まあでも、事前に求められる知識はちょっと多いな。
あ、そうですね。だから実は我々めちゃくちゃ予習しましたよね。
どういう話なのかちゃんと分かりながら、観たいからね。
他の観客の人は「どれぐらいわかってるんかなー」って感じだったけどね。
ちなみにどんぐらい予習されたんですか?
えっと、イタリア現代史のリソルジメントから1990年代までの戦後、イタリア史までのぶっとい400ページぐらいの本と、中公新書の200ページぐらいの本で、戦後に絞ったイタリア史の推移について。あと、YouTubeの一時間ちょいぐらいの「鉛の時代」をまとめた動画を見ましたね。
あ、その動画僕も観ました。僕は割と予習では、イタリア史も勿論やったんですけど、どちらかというイタリア語とかをメインでやった感じで、そんなに現代史の予習はやってなくて、終わった後の復習で結構本読んだ感じですね。
じゃあどっちかというと、そのイタリア語の単語とかセリフとかに着目した感じなのかな?
そうっすねえ。もうもはや今僕イタリア語学習者なのであの映画は無条件で6時間拘束して、ひたすらリスニングをさせてくれる最強の教材でしたね。
イタリア語シャワーだね。
そうそう、イタリア語シャワーでしたね。だから結構聞き取れる台詞があったりすると嬉しかったりとか。なんなら、今度2回目見に行こうかなとか思ったりしてます。
それはちょっとドMじゃない?(笑)
いや、でもイタリア語僕は分からないけど。単語とかでこうう意味なんじゃないのかなって推測できるところがあったのは面白かったな。
やっぱそうだった?
そう、例えば。えっと「vivo」かな?何回か出て来たけど、多分「生きてる」っていう意味なのかなとか
うんうんうんうん。
あとは。「buongiorno」 みたいなこと言ってて。
うんうんうん。
それが。フランス語のボンジョルノにすごく似ててやっぱ関係あるのかなって思ったり。
うんうん!
あとはフォルテとかピッコロとか。マエストロとか聞き覚えのある単語がでてきたね。
そうっすね。まあ、音楽用語は結構イタリア語由来も多いんで、音楽で聞くような単語が沢山でてきましたね。あとはあれですよね。そのラテン語とか、ギリシャ語から派生した言葉は英語にも入ってるので、イタリア語と英語はなんかまあ関連はあるけど、めちゃくちゃ近い兄弟ってわけじゃないじゃないですか※1。
そうだね。
でも、英語はフランス語の影響をかなり受けているのでラテン語由来の単語も多く持っていて、中でもラテン語の時の形を色濃く残している単語については英語でもイタリア語でも形がほとんど一緒でしたね。それこそ、最初のところでセリフに出てきた「responsabilità(伊)」ってもろ「responsibility(英)」でしたしね。
あーあったね。
ああ。あとはbuongiorno(伊)の話に戻るけど、フランス語のボンジュールと一緒だ。ここはロマンス語っぽい。すごいフォーマルな感じと言うか。うんうん。
そうね、朝に運転手が雇い主に挨拶する時に、「buongiorno」って挨拶しててちょっと笑っちゃった。
(普段のイタリア語のイメージとのちょっとしたズレが面白かった)
うんうんうんうん。あとは「良い」って言う時にbeneって言ってましたね。
そうだったね。
これ、ベネフィットのベネですよね?
え、そこにつながるんだ。
ちなみに(教育事業の会社の)「ベネッセ」の語源でもあります。
え、そうなの?
そうっすね。あれもラテン語から来てるので、ベネ+エッセって言われてますね。
面白いね。あと、「ciao(伊)」の使いかたがやっぱりいろいろあって面白かったね。「じゃあね」もあるし。「やあ」みたいなのもあるし。
なんか現時点までで勉強した感じだと「ciao」の使いかたは日本語での軽い挨拶って感じでしたね。割と近しい相手には頻繁に使うみたいな。
しわくちゃのおじいちゃんもみんな「チャオ」言ってておもろかった。(笑)
あと、自分の子どもに「ピッコロ」って使ってるオジジもいたやんな~。
「おチビちゃん」みたいなニュアンスなのかなって思った。
こんな感じで割とイタリア語は聞き取りやすい単語も多かったので、事前に多少学習しただけでかなり聞き取ることができて面白かったですね。
いや、てかさ本編の話に入るんやけどさ、あの当時の治安やばない?
そうでしたね。なんかもう冒頭のシーンからそんな描写がありましたね。
しょっちゅう放火とか、警官とか教授の足が撃たれるとか、この世の終わりみたいな感じね。ほんまに。
なんか街にも落書きが酷かったですよね。映画観終わった後にイタリア語での文献で追加リサーチした話なんですけど、とある鉛の時代の研究をやっていた方なんですが、その人自身も赤い旅団に足を撃たれていて、マジかよと思いました。
赤い旅団の話通じない感は異常やんね。
うんうんうんうんうんうん。かつての日本の学生団体もそんな感じだったのかなとか思って(推測)。
いやぁ、そこまでじゃないでしょ(推測)。
あそこまでじゃないか、
東大全共闘とかも大概やったけど、日本はまださ、鉄パイプとかゲバ棒とかで運動やってたから、あそこまで、そのマシンガンとかで武装しだしたら、この世の終わりですよ。
あの時代はやばそうっすよね。
普通に「フォンターナ広場爆発事件」とかも当時、一般市民も犠牲になってたし。
めっちゃラテン風で陽気な曲がオープニングで流れるじゃないですか。でもそれに反して冒頭のシーンから治安が悪い。舞台は普通の街なんですよね。とある店が襲撃される描写があるじゃないですか。で、何の店かが分かって、うわーマジかよってなったぐらいのところでもう俺一気に心掴まれましたね。超入り込んじゃった、映画に。
重いオープニングなのかなって思ったら、ちょっと軽かったというか、
うん思ったよりは(笑)。なんかあの瞬間劇場が1978年イタリアに戻りましたね一気に。良かったなぁあれ。
もともとイタリア人って、なんとなく「熱しやすい」みたいなイメージはあると思うんですよ。
そうだね。
でまあ、映画でのイタリア人って多分イメージ通りの感じでしたよね。
そうだね、ちょっとこう。事件に対しての反応の仕方というか、うん。冷やかしがあったり。政治思想的な熱しやすさってところもあったし。
なんかむしろアルド・モーロがかえってイタリア人っぽくなかった気がしたんですよね。あんななんか落ち着いて仲裁してる感じで。
そう。ただ、あの日本の政治とかと比べるとなんか根回しとか全然しないというか。普通あんだけの連立でどこどこと組むっていう時に日本の例えばJ民党とかだったら、ものすごい派閥間の調整とか、意見の摺り合わせ、根回しとか。そういうのをやって、だいたい党内で意見固めた上で表の会議の場で発言したりするからさ。
結構党内でも割れてましたよね?
むしろモーロの方が劣勢になってるくらいで。まあ、事件前のその描写見てると、モーロが教皇からも連立相手の共産党からも党内のほかの仲間達からも結構愛想尽かされているような感じがしたから。
なんかイタリアっていう立地条件からだと思うんですけど、すげえ普通に教皇出てきてびっくりしましたね。
そうなんだよね。当時の「キリスト教民主党」という政党が、どうしてもカトリックの宗教政党の要素が強いから、やっぱり票固めをするのは教皇でなきゃできない。
そのなんか日本って、宗教色を前面に出している政党はないじゃないですか?
某学会があるぐらいじゃない?(自主規制)
そうっすね。なんか最初ちょっとそこのギャップに一回驚きますよね。
作中のモーロのセリフで「我々の仕事は聖職でもあるのだよ」(細部はうろ覚え)っていうのが印象的でした。
そうね。あと、前に読んだイタリア現代史の本によると、もともとカトリックっていうのはイタリア王国の枠組みそのものに消極的だったらしいんよ。
ほお。
あの、むしろ「カトリック信者は政治に関わるな」とまで、イスラム教の今で言うところのフォトワー(イスラム教徒が取るべき行動についての布告)みたいな、聖なる布告みたいなのを教皇が出したらしい。
へー、そうなんだ。
そうそうリソルジメント(イタリア統一運動)のときから、サヴォイア王家主導の統一に対して、教皇庁はちょっと対決路線をなしてたかな?
オーストリアハンガリー帝国のハプスブルグ家がそのカトリックの主要なパトロンだったから、ハプスブルグと対立するサヴォイア家に対して、「カトリックの世界観の秩序を破壊する」というちょっとマイナスな印象から入ってしまって、統一後もよく思ってなかったみたい。
確かにガリバルディが統一のために戦争を仕掛けた時って、教皇領は教皇領でしたもんね。
そうそう。
王政とローマ教皇を融和したのがムッソリーニの時ですよね。
そうだね、ラテラノ条約結んで一段落ついたんだけど。それ以前にも段階的にイタリアの自由主義の時代、「ジョバンニ・ジョリッティ時代」って言われてるけれども、彼の時代に段階的にカトリック信者の政治参加っていうのは進み始めていた。それがファシズム時代を経て、戦前に力を持っていた自由主義政党がその力が極端に弱まっちゃったので、まあその穴埋めというか、空いた政治勢力のところにカトリックが入る形で政治勢力結集の核になったわけだね。
あー、そういうことなんだ。
それが戦後のキリスト教民主党。
なるほど。
票集めの主導権を握っているような描写とか。誘拐事件の遺族に対して、大量のカトリック信者がお祈りをするシーンとかあったけど、ああいうのもまさしくその有権者をすぐに動員できる能力をカトリックが持っているっていう表現かなと。
うん、確かにそうでしたよね。作品のいたるところにカトリックらしい要素が終始見え隠れしていて。シリス帯も『ダ・ヴィンチ・コード』でしか観たこと無かったのでビックリしました。
あー、そんなシーンあったなぁ
あと、カトリック要素で言うとモーロ元首相もその政党のメンバーと一緒に教会でミサ行ってたしね。
まあ本人からしたら普通の日課なんでしょうね。
敬虔なカトリックっていうのは、当時のイタリアでは本当にごく普通というか。それだとちょっと面白いシーンがあったよね。あの「聖体拝領」のシーン。
はいはいはいはい!僕あれ初めて見ました。
僕もあれ初めて見ましたね。あんな「えびせん」みたいな薄いものなんだなと思って。もっとちゃんとふっくらしたパンかと。
終わった後に「聖体拝領」についてのリサーチもちょっとだけしたんですけど、実際に使われるのもあいう薄いおせんべいみたいな感じらしいですね。
あのパンをキリストの肉体に見立てて信者が口にするっていう儀式ですよね。
そうですね。無発酵パンらしいです。あのパンは。
発酵してないんだ。じゃあんまりおいしそうじゃないね(笑)
まあまあ儀式なんで。(笑)
味はしないんだろうな……。
でしょうねぇ、しらんけど。
その最後らへんのシーンでもう何ヶ月も「聖体拝領」してないんだ、みたいなモーロが呟くシーンがあったけど。
うんうん。
信者からするとやっぱり欠かせないものなのかな?
いや、そうでしょうね。なんか?映画の至るところにその宗教の色が見えたってのはもちろんあるんですけど、というかカトリックの色が見えてたっていうのはあるんですけど、つまり、それだけ生活に深く根ざしてたってことじゃないですか?
そうだね、
なんだろう、彼らからするともう何日も飯食ってないとかと同じぐらいの、ひょっとしたら同じぐらいの次元でそのお祈りが出来てないみたいな感覚なのかもしれないですね。
そうそうそうそう、風呂入ってないとか、そういうレベルなのかなとかって思ったりしよったねえ。
冒頭の教皇のセリフも、「人工妊娠中絶の賛成法案が可決されようとしていて」っていうのがあったように、伝統的なそのカトリックの秩序にちょっとひびが入りそうな動揺が走っている時代でもあった。
うん、そうですね。至るところに当時のイタリアの空気感を読み解くヒントがありましたね。
むしろ逆に、当時の吹きあれた新左翼の抗議活動とか唯物論への傾倒っていうのも、まあ熱心なカトリック信仰の裏返しというか、
うんうん。
そういう印象があったね。
イタリア共産党史を今僕調べてるんですけど。まあまだ調べ終わってないので、現段階では詳しい事は言えないんですけど。その辺に関してはだいぶ面白そうな感じでしたよ。
えらいもん調べよるな。
また、リサーチが終わり次第、あのイタリア現代史連載の中でお話しようかなって思ってます。
あとは個人的に聖体拝領のシーンでちょっと嬉しかったことがあって、あのセリフちょっと聞き取れました!
おお、まじで?
ラテン語をかじった時の知識のおかげで。ちょっと聞き取れる単語も多いのかもしれないです!
当時のミサってラテン語?それとももうイタリア語になってる?
劇中だとイタリア語っぽかったですね。(違ったらごめんなさい)
ラテン語とイタリア語って聞いた感じ違うの?
意外と違うんですよ。意外と。ラテン語はなんか結構べたーっとしてるんですけど。イタリア語はまあ、作品の中でもみんなが喋ってたように、英語よりも何なら激しいぐらいのトーンのアップダウンをするのがイタリア語なんですけど、ラテン語の場合はなんか。たとえば日本語みたいな感じで、ずっとべたっとしてるんですよ。
文字起こししにくいとおもうけど、ラテン語だと「ナンタラセット、ナンタラナンターラ、ナンタラエスト」みたいな感じで、イタリア語の場合は「ナンタッラ、ナンタラナンタッラ、タッラ、ナンタッラ」的なことでしょ?
そうですそうです(笑)
いや、ちょっと文字起こししづらそうなことをしゃべってしまったけど。
あとで大変になりそうだ。(笑笑)
じゃここまでだいぶ大雑把ではあるんですけど、なんとなーく映画「夜の外側」について、本当は文字起こしした以外にも僕ら2人でめちゃくちゃ感想戦しましたね。(めちゃくちゃ文字数が長くなるんで割愛)
最後に、この映画なんですけど、僕らは割とハマった方じゃないですか?
そうやね。
だからまあ「こういうところよかったぜ!」とかなんかおすすめポイントとかあれば語っていきましょう。
なるほどね。やっぱり文字媒体で事前知識を仕入れたわけだけど。
実際にその当時を再現した映像を見るのは違うなー。
うんうん。
例えばあの決定的なシーン。テロリストたちが白昼堂々、植え込みから急に姿を出して、マシンガンで蜂の巣にしてSPを皆殺しにするなんてシーンがあった。事件発生が全然イメージと違った訳ですよ。めちゃくちゃ堂々と襲われてたし。
全然知らなかった。あと当時の時代の雰囲気とか。「時代の質感」っていうのかな?
ええそうでしたね。僕、実は(?)予習の段階で、モーロさんが襲われたときの車の配置だったりとか、事件の概略概要みたいなものをYouTubeの動画で観たんですけど、映画でかなり忠実に再現されてて興奮しましたね。
映画にハマりすぎて、劇場で映画のカタログも購入したんですけど、ベロッキオ監督がそのカタログの中で、「実話をベースに、人間関係とかには多少フィクション加えた」みたいなことをおっしゃってるんですよ。やっぱりこだわりもあるんでしょうね。
僕たちは割と予習をして観に行ったから、そんな面白さがあると思うんですけど
でもこれ、めちゃくちゃ予習した友達と分かり合える素晴らしい作品だね。
そうっすね。これはノンフィクション作品全般に言えることかも知れないですけど予習すればするほど面白くなるというか。
逆に、イタリア現代史とか、ましてやイタリア史にこれまで全く興味が無かったみたいな人にも僕はおすすめしたいです。登場人物それぞれにちゃんとドラマがあって上映時間だけ度外視すれば見やすいとは思います。
あとは「赤い旅団」のメンバーが警察との戦術について話しているときに、物乞いと泥棒が通りかかるシーンあったよね。彼ら「プロレタリアの仲間」を謳いながら完璧に彼らのこと無視すんの。ああいう活動家の正体を端的に表現しててよかったなー。
でも6時間はかなりキツイからね、僕はそんなに勧められないかな。
やっぱり上映時間はネックですかね(笑)
映画は全6チャプターの構成で、1話1時間のドラマを6話一気見する感覚で観られるので、サブスクとかでドラマの一気見に慣れてる人だったら、まあいけるかなっていう感じですかね!
なるほどねー。あと、映画見る前は草餅か豆大福を食べてみることをおすすめしますよー。
おお、なんでですか?(笑)
これをやるとね、映画館にありがちな「おしっこ問題」を克服できるんですよ(笑)
そう、餅が水分を吸収するのかどういう原理か知らないけども、3時間映画を見るときは必ずこれをやりますね。僕は。
なるほど、『オッペンハイマー』とか『TENET』のクリストファー・ノーラン監督の作品なんて、上映時間が長い作品が多いから実践できるかもしれないですね。
シン・エヴァンゲリオンのときもやったわ、草餅メソッド(笑)
……あとは、どうしても同じ時期・左翼運動の過激化という似たような情勢なので、観る前から僕は戦後の日本と比較しながら見てたんだけども。このイタリアのカオスっぷりをみると、戦後の日本というよりは、むしろ戦前の日本に近い時代だったんじゃないかな?って思ったんですよ。
上に立つその将軍さんとか政治家さんの法律を守る遵法意識がカス以下やったから。あとは治安。(そういえば「P2」と言う単語が登場した時に、ちょっとドキッとしたね)
そして、一歩このモーロ事件がおかしな方向に行ったり、「鉛の時代」そのものがちょっとおかしな方向に行ってたら、日本が「憲政の常道」が崩れて軍国主義化したように、本当にイタリア戦後の憲法体制そのものが崩壊して、軍事独裁政権になるシナリオもありえたんじゃないかと思うんよね。
けっこう深刻な民主主義の危機だったんじゃないかなっていう。
なるほど。
映画全体に張り詰めたような緊張感が通ってたよね。
うんうん。まあ、万人受けする作品ではないのかもしれないですけど、でもなんか少しでも興味があるんだったら、まあドラマ一気観する感覚で、劇場に草餅を持って行っていただければ!(笑)面白いんじゃないかなって思います。
お餅食べましょう!(笑)
まあというわけで。今回の記事はこんぐらいです。満足度が高かったのは間違いないですね。事前知識というか、必要なところは少し多いかもしれないですけれども。時間をかけて向き合えば向き合う程かなり味が乗ってくる映画だと思います。
うんうん。ぜひ予習もしつつ見ていけば、3倍4倍と面白くなる映画だと思うので。ひっかかりになるフックの知識が多いほど面白いよね。
他にも、イタリア憲兵組織カラビニエリの制服かっけー、とか話し足りない魅力はたくさんある!
ただ、僕はちょっとまた6時間観るっていうのは正直ごめんなんです。(泣き)
(いっそう)君は更にもう一回観たいそうですけど?
僕は多分、もう一回は観に行きますね!(笑顔)※2
(ミタンニ)さんも是非!!!
いやいやいやいやいやいや……(苦笑)
ということで、今回はこういう感じで締めることにしましょうか?
読者の皆さん、ここまでお付き合いいただきましてありがとうございました!
これからも危険科学部をよろしくお願いします!
お願いします!!
※今回は対談記事ですので、厳密な裏取りは行っていませんが、情報に誤りが発見され次第、直ちに修正し、修正箇所を明示しようと思います※
註)
※1 雑に補足をすると、(ヨーロッパの諸言語の語彙は)全部ラテン語から来ていると一般には思われがちだが、英語やドイツ語、オランダ語などは直接ラテン語から派生した言語ではない。ラテン語から派生した言語はイタリア語、フランス語、スペイン語で、これらは「ロマンス諸語」と言われている。
ただし、英語はノルマン・コンクェストなどでフランス語からの影響を受けてはいるため、ラテン系の語彙が流入してはいるうえ、ギリシアやローマの文化はヨーロッパでは、規範的なポジションを占めていたため学術語や宗教語にその単語が残ることが多く、そのために英語とロマンス諸語では語彙が似通っている場合も多い。
※2 実際にいっそうは後日もう一度観に行きました。聞き取れる単語数が多くなったと喜んでいました。
参考)
映画『夜の外側 イタリアを震撼させた55日間』(原題:Esterno notte)(2024.8.9日本公開)
公式HP:https://www.zaziefilms.com/yorusoto/
予告編:https://youtu.be/02rZnhYAFgI?si=KM0VMxz3Tewyj0VT
・マルコ・ベロッキオ(Marco Bellocchio)監督による340分の長編映画。
・第75回カンヌ国際映画祭 カンヌ・プレミア部門出品作品
・第68回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞 17部門18ノミネート 4部門受賞(監督賞/主演男優賞/編集賞/メイクアップ賞)
参考文献
1)ザジフィルムズ,“「夜の外側 イタリアを震撼させた55日間」公式サイト”,<https://www.zaziefilms.com/yorusoto/>,2024/08/20
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